前回の投稿から・・・1年近くごぶさたしておりました・・・・。

この間私が何をしていたかといいますと、ひき続き個人で教えている
生徒さんと勉強のほかに

某会社の社内英語研修を担当

という人生初の出来事もあり、なかなかに忙しくさせて頂いており
ました。そう、コロナ2度目のワクチン副作用に
倒れるまでは・・・。

そういった話しはまた別の機会に書くとして、英語の話。
HPのpaperbacks リストにも載せている大作、
“Never Let Me Go”を倒れている最中に読み終えました。
寝ている中、辛さも忘れるほど引き込まれ、感動にうち震え・・・。
ただただ、読んで良かった。素晴らしかったと心から思えた本に
何年かぶりに出会えたと思います。

作家さんたちからも「21世紀の古典と呼びたい」
「恐るべき小説」などど別格の暑い賞賛を受けているこの作品。
どうやったらこんな人物造形が出来るんだ、人はここまで残酷に
なれるのか・・・等々、読中読後うちのめされました・・・。

その後、よーっしゃ、こんだけの大作読んだんだしもう
イケイケドンドン次へゴー!と手にしたのが前から知ってた
有名な本で、とある紹介記事に読みたい!と思わせられた、
サリンジャーの「フラニーとズーイ」。

これが全然ダメでした。内容が宗教的で言葉や言い回しが
難解で、何だかもう何でも読めるような気分でいた自分が
打ちのめされたというか・・・。
自分はやっぱりまだまだでした。

そんな訳でしばらく小説リーディングから間をおいていました。
でも何か読みたい。他にも自分の英語道に改革の必要性を感じて
いたこともあり、文法もリーディングも、一字一句、疑問点に
アタックするつもりで新たな挑戦をするつもりでやり直し中。
そして邦題:「私を離さないで」の↑ 再読を始めたのです。

この本は結構読み易いなと一読目から思っていたのですが、
それは作者カズオ・イシグロさんが翻訳されることを最初から
前提としてイギリス英語だけで使われている表現や言い回しを
あえて使っていない・・・ということを最近知りました。
世界的作家、しかもかなり人格者らしいイシグロさん。
一点の嫌味も感じずただただ素晴らしいな!と思いました。

いつか英語本の読書会をやってみたいと思っていますが、
この本を色んな人と読んで白熱するであろう討論会が出来たら
いいな・・・。
ミステリアスで、コントラバーシャルで、それでいて人間性や
人というものをあらためて考えさせされずにはいられない。

そして再読について。これはやってみてかなり正解。
いかに一度目は筋だけ夢中で追っていたかが分かりました。
いえそれも読書の醍醐味でありますが、英語を学ぶという意味で
二度目熟読、は効果絶大です。